お知らせ

制服考

園長日記

 運動会も終わり、本格的に冬服へと衣替えになりました。

 本園では、朝夕の登降園は制服着用を原則としています。「制服って、お金がかかって…。必要ないんじゃないの?」といった声があるかもしれませんが、その制服について音楽プロデューサーのKOBA METALさんが次のように語っていました。
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 例えば制服を変身グッズだと思ってみたらどうだろう。制服を着たらスイッチを入れて、会社や学校というステージに上がるのだ。そして大事なのは、その制服を着ている間の自分が果たして本当の自分かどうかということだ。
 仕事が生きがいだ、学校へ行くのが楽しくてしかたがないという人は、制服を着て本当の自分になればいい。しかしそうじゃない場合はこのように考えたらどうだろう。本当の自分を隠すために制服を着て偽りの自分に変身するのだと。
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 「変身する」といえば、昨日のハロウィンパーティーの仮装はまさにそれでしたね。

 制服を変身グッズとして考える。
 KOBA METALさんは昨今増え続けている職場不適応や不登校の子どもたちのことも頭の片隅に置いて語っているのでしょう。ですから、仕事や学校に行くのが嫌な時は「本当の自分を隠すために制服を着て偽りの自分に変身するのだ」と…。

 幼稚園でお子様が「今日は行きたくないな。」となったときは、まずは「どうかしたの。」とやさしく子どもの気持ちを受け止め、気持ちが前向くように声をかけてください。それでもなかなか元気が出ないときは、子どもに寄り添い一日お家でゆっくり心身を休め、元気を充電することも大事です。
 一日休むことで、子どもは「家は自分を受け入れてくれるところ」と安心しエネルギーをチャージすることができ、次の日、
「よし、今日は幼稚園で楽しく遊ぶぞ!」
と気持ちを切り替え、制服に腕を通すことができるのです。
 制服を着ることで「幼稚園に行くぞ!」「楽しく遊ぶぞ!」という気持ちになる。制服がそうした「変身グッズ」になればいいですね。

 本園の制服は〈奈良保育学院付属幼稚園の園児なんだ〉というアイデンティティや愛園心を高めることを期待したものですが、愛園心は制服がなくても子どもも保護者の皆様も持っていてくださいます。
「あの幼稚園の制服、かわいいね。」
と言われ、子どもたちが毎日元気に登園してきてくれる。そのことに制服が一役買っていれば、それが一番の喜びです。

「いってらっしゃ~い!」
今日も一日、楽しく遊ぼうね。